男性2 患者さんの声-40代男性-

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インタビュー対応:本人

妻も私がWCDを着用することを強く希望しました

自宅で心肺停止状態になり、妻が呼んだ救急車で近くの三次救急の病院に運ばれました。
そこでブルガダ症候群と診断されましたが、植込み型除細動器の適用になる可能性が高いことから、ICD/CRT認定施設をご紹介いただきました。
診療の結果、S-ICDの適用と診断され、1か月後に手術が決まりました。手術までの期間、致死性不整脈による心臓突然死を予防する目的で、WCDを着用して一時退院しました。医療に精通している妻も私がWCDを着用することを強く希望しました。

ベストを触ったら青いジェルが出ており、
除細動治療が行われたことがわかりました

私の病状を妻がとても心配していたこともあり、妻が不在の時は近くの実家で過ごし、ひとりきりにならないようにしていました。ある日、実家で昼食を終え、ソファでうとうとしていました。
「なんか胸が気持ち悪いな」とふと目を開けると、コントローラから「救急車を呼んでください」と大きな音量で音声が繰り返されており、モニタには救急車のマークが表示されていました。母は119番に電話し、救急車を呼んでいました。
「あれ?あれ?もしかして?」とベストを触ったら青いジェルが出ており、除細動治療が行われたことがわかりました。
除細動治療がされたときの記憶は無く、痛みも無く、ただただ胸がとても気持ち悪かったです。

入院中もWCDを着用していました

通院中の病院へ救急搬送されて再入院し、そのまま手術を待つことになりました。
新しいWCDが到着するまでに致死性不整脈を生じた場合は、院内の除細動器を使用するとのことで、胸にパッドを貼っていました。その状態ではずっと寝ていなければいけないので私にはとても苦痛でした。
2~3日で新しいWCDが到着し、すぐに再着用しました。WCDは着用しながら自由に身体を動かすことができて歩き回れますので、とても快適でした。また、病室にいない時でも守られている安心感があったので、ありがたかったですよ。

そして現在、S-ICDを植込んでから5年たちました。
あの時WCDを着けていなかったら、今はありません。
とても感謝しています。

主治医

主治医コメント

埼玉医科大学国際医療センター 心臓病センター 不整脈科 准教授 池田 礼史 先生



当患者様は、40代のブルガダ症候群の患者様であり、私の外来を紹介受診されました。 ICD挿入までの自宅待機期間をWCD着用で過ごされていたところ、着用2週間時点でVFに対する適切作動をきたしました。
私の外来からWCDを導入させていただいた患者様では、最初に作動された方であり、また、ハイリスクの患者様がICD挿入までの待機期間を安全に過ごすために、WCDが非常に有効であり、重要な治療オプションであることを認識させられたという点において極めて強く印象に残っています。

掲載:2022年05月17日